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中原 ふゆきの写メ日記

2024年09月16日 19時49分 ハート11

No.163 最近流した涙


悔しかったり、悲しかったりで泣くことは、
大人になって減ったと思います。

それよりは、
嬉しかったり感動したり共感したり、
ほっとしたりで泣くことの方が多いかな。

あと僕の場合、
笑い過ぎて逆に泣く、みたいなこともよくあります。


最近流した涙は何だろう?


直近で思い出せる範囲だと、7月に映画『ルックバック』を観たときですかね。

僕が泣いた!のは映画の前半の場面。
(ネタバレがいやな人は慎重に読んでね)


漫画家志望の藤野歩はまだ小学生。
学校新聞に4コマ漫画を掲載して、みんなにちやほやされて鼻高々になっていた。

そんな折、同じ学年の不登校の生徒、京本も連載を開始し、
藤野の4コマの隣に載ったそれは驚異の画力で評判をかっさらう。

藤野は「自分より絵が上手いヤツがいる」という悔しさをガソリンにひたすら絵の練習をするも、
どれだけやっても埋まらない差に途方に暮れ、やがて自信を失う。

結局、京本が学校に来ることはなかったが、卒業証書だけは自宅に届けることに。
同じ学校新聞に漫画を掲載したよしみで藤野に白羽の矢が立つ。

「藤野…先生…!」

明らかに人と話し慣れていない京本が、玄関前で声を振り絞る。

藤野は、家まで押しかけてやっと対面した同級生が、
圧倒的画力の差を見せつけられ憎みもしたライバルが、
長きにわたって自分の“ファン”だったことを知る。

有頂天。

自分より高いところにいると思っていた相手が自分を認めていた。崇めていた。

消えかけていた自信の火はまた灯り、燃え盛る。


その、京本宅からの帰り道の描写がすごくよかったんです。

浮かれきった藤野がスキップをして帰るんですが、
「わたし、天才!!」という気持ちが全身から溢れ出ていて。
(アニメーションも音楽も素晴らしかった)

自己肯定、自己受容。

勘違いでもなんでもいい。
でも今この瞬間、わたしは最強なんだ!無敵なんだ!
ほとばしる全能感。


みんな、大人になっていく。
身の程を知って、身の程でしか動けなくなる。

そうなる前の今くらい、
ずっと勘違いしたままでいいんだよ!

そんな嬉しさにも共感にも似た気持ちが涙になって、
僕の目からダバダバと零れ落ちました。

『ルックバック』、まだ上映しているところもあるみたいです。
観てない方、藤野と京本のその後が知りたい方はぜひ、映画館へ!

ふゆきでした(⁠ ⁠´⁠◡⁠‿⁠ゝ⁠◡⁠`⁠)

コメント一覧

  • 匿名希望 さん

    あの、、最近じゃなくてもいいですかねぇ。
    NHKの海外ドラマで Good-bye Mr.Chips (邦名: チップス先生さようなら) をみた後、ダバダバほどではないですが、涙が止まらなかったです。口に出した言葉の奥にある、あえて言葉にしない激しい思いが、心揺さぶられます。ん?沈黙は美しいって事?
  • 匿名希望 さん

    たったいま観てきました
    間にあって良かった
    ダバダバでした
  • 匿名希望 さん

    わたしは最初から最後まで泣きっぱなしだったなぁ...

    自分より格段に能力が高い人を目の当たりにする感覚、自分が最高だと思える全能感、それが認められた時の無邪気な喜びを経て、お金に変わっていくことの代償としての自分への影響、ラストも単純なハッピーエンドではないところがまたいい。

    まだ劇場でやってるのかな。
  • 匿名希望 さん

    映画の魅力伝えるの上手い〜!観たくなります!
  • 匿名希望 さん

    映画や舞台で、他の人と違うタイミングで泣くことが多いです…。
    一人だけハンカチ出して、涙拭いてるとき、少し恥ずかしい…。
  • 匿名希望 さん

    はたして私はふゆきさんのように目からダバダバと零れ落ちるだろうか…?
    同じくらいの深い感性があるだろうか…と考えた時、恥ずかしい程にはるかに低いと思わざるを得ない。ふゆきさん、ステキな人ダ!