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山田 えいとの写メ日記

2024年02月22日 19時36分 ハート4

No.110 不

跳びながら一歩ずつ歩く。
火でありながら灰を生まない。
時間を失うことで時間を見出す。
死して生き、花にして種子。

酔わせつつ醒めさせる。


傑作の資格。


この一瓶。



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理解不能なこの詩は、開高健がサントリー宣伝部時代に生み出した珠玉のコピーです!


さて、この詩はなんのコピーでしょうか?



答えは、「サントリーオールドウィスキー」でした



この詩には、背反する二つの言葉が並べられています


「跳び」ながら一歩ずつ「歩く」。

「火」でありながら「灰を生まない」。
時間を「失う」ことで時間を「見出す」。
「死」して「生」き、「花」にして「種子」。

「酔わせ」つつ「醒め」させる。


このように、矛盾する言葉を並べることで、「傑作というものは理屈じゃねぇんだよ」と訴えかけているようです。


論理的にどうこう評することができるようなものではなく、言葉を、論を、失ってしまうほどの名酒だということが言いたかったのではないでしょうか?


そういった力強さを感じる詩です。




ちなみにその後、サントリーオールドウィスキーは、ぐんぐんと売り上げを伸ばし、1976年には
715万ケースの販売を達成したとのことです。


すごいですね

コメント一覧

  • 匿名希望 さん

    背反する言葉が創る世界観…。
    藤井 風さんのKirariを思い出しました。

    冒頭の2行の歌詞。
    『荒れ狂う季節の中を二人は一人きり さらり
    明け行く夕日の中を今夜も昼下がり さらり…』

    特に2行目は、
    朝であり夕方であり夜であり昼であり…。

    時空が溶けてしまうような…。
    でもその時間軸を眺めている自分もいる。

    歌詞はここからダイナミックに展開していきます。


    表現の力ってすごいなと思います。
    えいとさんの表現も面白いです。
  • 匿名希望 さん

    良い詩ですね